MBAでの驚き、3選-教授、日本そしてTrump

皆さんこんにちは、Koomです。

さて、今日は最初にビジネススクールの驚き桃の木山椒の木(って、こんなことわざを出したら年齢がばれますね。はい、三十路です)3選を書きます。

 

驚き① MBAの教授は自分の研究分野が好きすぎて、それが授業中ずっと体から滲み出ている。

そりゃ教授なんだから、自分の研究分野が好きにきまってんじゃん、といってしまえばそれまでなのですが笑、指導にあたって、「とにかくこの分野って凄いんだよ!!! 皆この分野を理解して感動を俺と分かちあってくれ!!」という熱意が前面に出ているので、受けている方もオモシロいんです。

私の会計のKonchitchki先生なんか典型例でして、最初の授業では目を輝かせながら、

「すばらしい会計の世界へようこそ。僕は、会計用語程洗練されて美しい言語は他にないと思うんだ。だって企業が一年間に分かって実行した目に見えない取引を言語化・体系化して、BS/IS/CFというシンプルな表で表せちゃうんだぜ??すごくないか??資産=負債+純資産、これってe=mc2と並んで、人類最大の発見なんだ!!」

と挨拶され、

「株価の上昇率とキャッシュフローと純利益(会計上の)の上昇率を回帰分析にかけた場合、どちらの寄与率(Rの2乗の値、XとYの相関関係を表す近似曲線が全データの何%を説明できてるかを表す)が高いと思う??純利益なんだよ!つまり、投資家はCFよりも、純利益を見て投資判断をしているといえるよね!Cash is Kingという言葉があるけど、それは認めよう、でもね、Accounting is Emperor! Hahahahahahaー」

という感じで続きました笑

アントレ精神旺盛なBerkeleyでは、ファイナンスの授業といっても、Fund raiseの際に起業家が投資家とすべき交渉やTerm Sheetのポイントを学ぶ実務的な「New Venture Finance」のような授業が人気で、Classmateの会計のようなTraditionalな授業への反応はいまいちなはずなのですが、初日から皆引き込まれてしまいました笑

 

 

驚き② (西海岸特有の可能性が高いけど)、MBAにおける日本のプレゼンスが驚くほど高いこと。

私が日本にいたときは、「わが国はバブル崩壊以降経済が低迷し、日本を代表していたエレクトロニクス産業も低迷、もはや日本がGlobalでプレゼンスを発揮できている業界は自動車とアニメコンテンツだけ。ビジネススクールの留学生も80年代と比較して減少の一途をたどり、もはやGlobal Businessの文脈でも、B-Schoolでも日本のプレゼンスはない。問題でござる(※括弧内はそういう論調の雰囲気を伝えたいだけなので、内容の正確性は無視して下さい)」というような論調をよく聞いていたのですが、、、、これがびっくりそこの奥さん!Berkeleyではそんなことは全然ありません。

まず学生の数でいうと、250名のうち、日本人、中国人、インド人は皆同じような人数で6名前後、韓国人に至っては1名という人口構成です。

続いて、授業やケースにおける日系企業の取り扱いについて。これまでほぼ全ての授業で、3回に1回は日系企業の名前が挙がってきています。MRJ,Toyota,Kawasaki,ANA,Pasona(これは本社ビルにある都市農園が、その農地相当をオフィスとして貸し出したときのOpportunityCostを無視した政策であるという文脈で出てきましたが笑), Sasuke(USではNinja warriorsという名前で現在でもやっている),Ajinomoto, Suzukiと思いつくだけでも10社くらいあります。基本的には米国企業の話題が中心となりますが、米国外の企業でいれば一番頻度が多い国です。

最後に食。皆の日本食ずきは本当に凄い。学校のカフェにも(そもそも品揃えが多くないにも関わらず)Sushi Cornerがあるし、皆単にSake, Sushi, Tempura, Ramenだけではなくて、散らし寿司やいなりずし、から揚げ、うどん、そばとか結構細かいことを知っており、人気があります。私は家族を連れて渡米していることもあり、単身者ほど多くのSocialイベントには参加できないのですが、この点を生かして、隔週で同級生を自宅に呼んで日本料理を振る舞いながら、同級生との仲を深めています。

更にJapan Trekは今年は80名で行く予定ですが、全体の1/3が参加するという一大イベントで、無論学内でも最大のTrekイベントです。皆日本に興味を持っていることは事実です。一方、Classmateの期待値の大きさに対して、言語や文化の壁、米国に住んでいる日本人の絶対数等の問題で、我々日本人(Haasの日本人のみならず、Bayarea全体)が応え切れていないのも事実だと思いますが。。。

 

驚き③ アメリカの政治スタンス(HilaryかTrumpか)が異なる人たちの心的距離感は、まるで日本と北朝鮮。

ご存知の形も多いと思いますが、Californiaは完全なるBlue stateです(民主党支援)。特にBerkeley市は2014年度にBusiness Insiderから全米でもっともリベラルな都市に選ばれているだけあり(リベラルとは、民主党支援、女性は中絶の権利がある、信仰が薄い、気候変動を喫緊の課題と捉える、銃規制賛成、都市型社生活、課税・大きな政府賛成と定義)、共和党支援者、殊更Trump支援者には一人もあったことがありません笑

米国ではHilary支援者とTrump支援者の政治的スタンスが二極化し、相容れないことを危惧する人が大勢いますが、まさにその通りで、BerkeleyでTrump支援者について議論するとき、まるで遥か遠い国の人であるかのように、「彼らの主張があまりに自分の感覚と離れすぎていて、理解できない、というか、謎。」という反応。双方間で対話や理解が全く進んでいないことが、とても驚きでした。

私も理解したい!ということで、昨日Berkeleyの有名な社会学者Hochschild教授による「What drives Trump supporters?」というHaas Public Policy Club主催のSpeaker Seriesに参加してきました。Hochschild氏は今年9月に出版され、現在米国で大変話題になっているStrangers in their own landの著者で、Trumpのコア支援層(白人・低中産階級)の考え方(排他的・差別的・小さな政府)を理解するために、Red Stateの代表格であるLouisiana州Lake Charlesで取材を続けられてきた方で、なぜ彼らがTrumpを支持するのかについて、講義をしていただきました。(文章が稚拙で申し訳ないですが)、要約すると以下の通りです。

  • Trumpのコアな支援層とは、白人(男性)・高齢・敬虔なクリスチャン・低所得層(複数世代に亘り)が典型例。
  • 特に今回の取材地域であるLake Charlesでは2012年にTexas Brine CompanyというShalegas採掘会社が、油井を掘っている最中に地下層(Saltdome)が崩壊する事故があり、地番沈下、汚染により住民の自宅退去、健康被害が出ているにも関わらず、企業補償や政府の介入が十分に進んでおらず、民主党政権に対する政治的な不信が募っている。
    *bayou corne, sinkholeとかでGoogleって貰えればと思いますが、そこら中が地盤沈下し、メタンガスやオイルが漏れている状況で本当に深刻です。
  • 彼らが排他的なTrumpを支援する発想は以下の通り。経済的貧困を何とか凌ぎ、American Dreamを達成する為に政府から支援を受ける順番の列に長年並んでいたにも関わらず、一向に順番がこない。社会から取り残されてしまったと感じている。そこに、民主党が政策的に、難民・移民の受け入れ、黒人・女性の社会進出支援、動物愛護、環境保護が推進していることを知った。なんで僕らはこんなに苦しい状況なのに、難民・移民・黒人・女性が先なんだと!彼らは横入りしているじゃないか!俺らを先に助けてくれよ。難民・移民・黒人・女性より俺らだ!彼らの権利なんか後だ!
  • Trump支援者は、進んでTrumpを支援しているというよりは、これまで民主党が支援の手を差し伸べてくれなかったことに対する閉塞感から、消去法的にTrumpを支援しているところがある。但、彼のVitatilyや排他的なメッセージには共感している。
  • 教授のRap upは、現在US国民の意見は2分されてしまっているが、双方の意見に聞く耳を持つことが重要。自分もTrumpの主張は決して支持しないが、現に油井事故の深刻さや経済状況を聞くと、彼らの主張が理解できるとところもある。我々はまず彼らが、黒人や女性等社会的Minority同様に、社会的不遇を受けていることを理解し、empathyを持つことが重要なのではないか?