Entrepreneurship -Taka (Class of 2015)

Class of 2015のTakaです。卒業後起業することを決めたのでHaasのアントレプレナーシップ関連のリソースおよび私がどのように起業するまでにいたったかに関して書いていこうと思います。(下記同期で起業するもう一人のTomoとの一枚)

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大きく分けると①授業②インターンシップ③シリコンバレーでのそれ以外の出会いに分けられ、このカテゴリーごとに自分の経験をかければと思っております。

①授業に関して

Haasはexperimental learning、簡単にいうと実際の企業や組織などの問題をコンサルティングなどの形を通じて解いたり、ビジネスアイディアを実際に形にしていくことを履修することが卒業の条件になっている。カリキュラムの名物の一つである。そのexperimental learningの中でアントレ関連となると、本にもなっている看板授業のLean Startupを始めEntreprenership workshop for startup,Design and Development of Web-Based Products and Servicesなどの授業がある。

私はEntrepreneurship Workshop for Startupの授業を受講した。最初のカスタマーインタビューから始まって、What Has To Be Trueエクササイズ、つまり何があなたの商売を成功させるために顧客、製品、競合、チームなどの視点で大切かという質問を作り回答していくもの、自社のサービスを7語以下で表現する、ロゴ作り、デモ作り、法律関係、最終ピッチなどの流れを行った。また同じクラスで10チームがアイディアを走らせておりそれぞれが互いにリアルにコメントをしあう。教授はMark CoopersmithとJohn DannerというそれぞれシリアルアントレプレナーとTED Universityを作った人で常にシャープなコメントをしていた(たまに話がとても長く授業がカオスになることもあったが)。総じて非常に学びが多く、英語で話しプレゼンしある程度インタビューまでし続けたのでとても自信につながる授業だった。

それ以外のいわいる座学の授業でもアントレに関するものはEntrepreneurship, New venture finance, PEVC(という名前のほぼVCの授業)などがあった。私は2014年担当する二人の教授がティーチングアワード(最も素晴らしい授業とその講師に送られる賞)を受賞したEntrepreneurshipの授業を受講した。

正直この授業が私の人生を変えてしまった。

まずは担当の二人の教授から紹介したい。

一人目がToby Stuart。HBSで長らくアントレを教えてからHaasにやってきた。実はバークレーは公立の学校なのであらゆる教員の給与が見えるのだが、Haasダントツの一位。その額2014年で80万ドルだった。ただ起業論を教えるというふわっとしたことをここまで完璧にできるような人間はなかなかいないと思う。毎回ケースを詳細に数字や当たり前の心理を使って突き詰め、最後にまとめ上げる。Test Then Investといった言葉は今でも耳に残っている。アントレはそもそもリスクが高い、ならば試せるものは全てTestで試し、その後投資をしろという教えだった。起業をしたことがない彼がここまでの事をリアルに語れると言うこと自体が衝撃だった。また私がこの授業にコミットしていたのでかなり予習をしたメモを机に置いて授業を受けていた。それをちゃんと認識してくれていたり、授業でJapan Trekという日本人主体の旅行をなぜ教授も呼ばないのだというのを東海岸的なやや皮肉交じりの表現でいじる。そのジョークもセンスの塊だった。どうやってアントレという一見リスクの大きな作業をリスクとマネージ可能なものという二つに分類し、数字でマネージしていくのかを叩き込んでくれた。

もう一人、Tobyが連れてきた凄腕VCのRob Chandora。Bessemer Venture PartnersというTOP VCのPartnerでFull Time でVCをしていたときはranked #28 on the Forbes Midas List of top venture capitalist.の28位にランクされていた全米トップクラスのVenture Capitalist。当然ながらビジネスに関するコメントは知見に富んでいる。またFacebookの最初のビジネス担当の社員を授業に連れてくるネットワークなどもすごい。ただそれ以上に人間として彼が語る生き方に関しての話は素晴らしいものだった。2つだけご紹介すると、彼はMBA生がいろんなことに手を出すのをみて正直バカだと思うとはっきりと言った。そんな時間があるならば何時間でも自分のことを振り返りなさいと。彼のHBSの同級生が彼に「コンサルも、投資銀行も興味がない。ただ私が興味があるのは父と働くことだ。なので父の年商10億の会社を継ごうと思う。その取締役になってくれないか?」と同級生に彼が頼まれた話から、本当に自分のやりたいと思えることを見つけ、それに向かって生きること、そして自分の決めた戦いでは死んでも勝て、という僧侶のようにいつも穏やかな彼が一瞬見せた恐ろしいほどの気迫のこもった話は彼自身の人生を象徴しているストーリーだった。

別の話としては、VCとして彼の唯一の自慢話。それは、誰からも投資をするといって断られたことがないとのことだった。シリコンバレーは強烈なリファレンスの場所である。あいつは信用できるのか、あいつは仕事ができるのかみんなが互いに確認しあう。その中でRob(教授)のことを聞いて信頼できないという人は一人もいなかった。だからどんなバリュエーションだろうがみんなが彼の投資を受けてくれたとのこと。頼もしい人だとのレピュテーションを作ることが何よりも大切だとかれは教えてくれた。

授業は全てケースで構成されて、起業をValue proposition, Go To The Market Strategy, Business Model, Finance, Team, VC, Exitと分解し、どのような問題が起こりうるのか、どのようにリスクをマネージしていくのかを学んでいった。そして最後はビジネスアイディアのピッチ大会。初めて自分のアイディアの原型を授業で取り上げた。インドネシアのマッキンゼー出身のやつやウルグアイで起業してきたエンジニアなどと私の日本の HR系のアイディアを議論するのはとても面白かったし、議論する中でアイディアがどんどんブラッシュアップされていくという経験ができた。みんなの脳みそを借りて自分のアイディアができていき、しかも単位までもらえるなんてこんな素晴らしいことはないと思った。最後にプレゼンテーションをしたときにアイディア名は日本語にしようといわれ”情熱=JYONETSU”と名付けたらみんな結構気に入ってくれて、大学時代4年生の時は授業にほぼ出なかったという話で大爆笑もとれた。Haasでとった授業の中で文句なくぶっちぎりのNo.1の授業だった。

 

②インターンシップ

インターンシップでは日本のコンサルティング会社の短いものを2つと、 サンマテオの14名しかいないスタートアップで働いた。正直その時期はまだ自分のアイディアに全てを注ぎ込めてはいなかったのだが、もっと早くから自分のアイディアを突き詰めていき夏にはアイディアを徹底的に練りピッチコンテストやインキュベーションなどに申し込みまくるというのが理想的な時間の使い方だったと思う。ただインターンシップでどのようにエンジニアの人たちと働いていくのか、ビジネスを作っていくのか、人脈など色々とできたし、自分がやりたいことを考えるための比較対象として色々な働き方を経験できたのは素晴らしかった。

 

③シリコンバレーのそれ以外の出会い

バークレー周辺では「Dfree」というトイレに行く時間を教えてくれるヘルスケアデバイスを作っている会社のFounderと一緒に本当に色々な方を訪ねて会いまくった。多くの快くお時間を割いてくださった方々には本当に感謝しているし、起業したいアイディアを持っている人や言葉だけじゃなく本当に進めている人に対するWelcomeな空気にはいつもとても勇気付けられた。日米問わずに投資家の方やHaasのOBの方、スタートアップのfounderなどにあってあって会いまくった。Linkedinやメールで切り拓いていった感じ。自分のアイディアやワークしているプロジェクトを話すと、みんな色々な意見をくれてそれが自分のアイディアを研ぎ澄ましていくのに本当に役に立った。Haasに来たら、車をできるだけ買ってサウスベイにもガンガン行くことをおすすめしたい。日本人のイベントだろうが外国人のイベントだろうがとにかく顔を出していくと人脈は広がっていくと思う。

 

授業、インターン、ベイエリアの皆様のサポートから力を貸していただき、最終的に起業することができたと思う。Haasに来ていなければこのタイミングでチョイスはできなかったかもしれない。

 

最後に読んでくださっている皆様に。

起業するということは思っているよりもリスクを抑えることは可能です。ただMBAに来て色々な方法で幸せな人生がある意味約束された状況で起業という道を選ぶにはコツが必要です。それはとにかく自分のことを理解すること。起業というチョイスで色々なカオスが起こります。年収は1/10くらいになり、全部自分でやらなければいけないのでスーパーにオフィス用のトイレットペーパーを買いに行かなきゃいけなくなるし、創業者間でもガチンコの議論になるし、アイディアは基本うまくいかないし。そんなカオスでも「これやりたいから、しょうがないな」って思えることを事業にすることをオススメします。そのために色々なものに首をつっこむのを抑えて本当に自分が何をしたいかしっかりと考えること。それを何度も何度も磨き上げること。その答えを前に、起業をする理由があるのであれば(しない理由を探さないでください)是非挑戦してみてください!